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第3逃亡者 
 冒頭で海岸に死体が打ち上げられるシーン。
 後年の「鳥」を思わせる異様な緊張感。
YOUNG AND INNOCENT
1937/84分/イギリス 監督:アルフレッド・ヒッチコック 原作:ジョセフィン・ティー 脚本:チャールズ・ベネット/エドウィン・グリーンウッド/アンソニー・アームストロング 撮影:バーナード・ノールズ 音楽:ルイス・レヴィ 出演:デリック・デ・マーニイ/ノヴァ・ピルブーム/パーシー・マーモント



原作のジョセフィン・ティは日本では「時の娘」で有名。他の翻訳はほとんどないのではないか。ストーリーはオーソドックスなミステリで、全体的に時代を感じさせるゆるゆるした展開なのだが、冒頭で海岸に死体が打ち上げられるシーンでは、飛んでいるかもめがパッと映る一瞬が挿入され、異様な緊張感をかもしだしている。

ヒチコックがお気に入りなのは、中盤の、<伯母さんの誕生パーティに紛れ込んでしまい、逃げたいのになかなか逃げられない> というシークエンスであるらしいのだが、今見ると結構中だるみしていてわざとらしい。

有名なのはクライマックスのホテルのボールルームでのクレーン撮影。天井近くからパーティバンドとダンスする人々とテーブルについて真犯人を探しているノヴァ・ビルブームたちが俯瞰で映っているのだが、キャメラはぐぐーっと高度を変えてある一点に近づいていき、バンドでドラムを叩いている男の、しきりに目をしばたたかせている表情が画面いっぱいに広がる。

深夜、駅の操車場の列車の間に自動車を停めておいたが、寝坊したために、朝になって列車が皆いなくなってしまい、隠しておいたつもりの車が丸見えになってしまう、なんてくだりもちょっと面白い。

炭鉱跡で落盤が起きてノヴァ・ピルムームごと自動車が裂け目に落ちそうになるというスペクタクルなシーン。







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